メールのやり取りで「うまく言いたいことが伝わらなかった」経験がある人は、多いのではないでしょうか。
わかりやすい文章が書けることで、誤解やミスコミュニケーションが減り、メール作成の時間を削減できます。
本記事では、わかりやすい文章の書き方と今すぐに実践できるコツをまとめました。
メールに割く時間を減らしたい方や、文章のみでコミュニケーションを取る機会が多い方に必見の内容です。
すぐに実践できる「わかりやすい文章のチェックリスト」もありますので、今よりも文章作成を楽にするために、ぜひ活用してみてください!
わかりやすい文章とは?
わかりやすい文章とは、相手に自分の意図が伝わる文章のことです。
伝える情報が不足していると「なぜそう思うの?」「結局何が言いたいの?」と読む側に疑問が残る文章となってしまい、相手にうまく伝わりません。
自分の意図が伝わらず、勘違いやトラブルの原因になるのは避けたいですよね。
・何を伝えたいのか(結論)
・なぜ伝えたいのか(理由)
・伝えたいイメージ(具体例や根拠)
をより具体的に、簡潔に伝えることが、わかりやすい文章作成のコツです。
わかりやすい文章に必要な3つの要素
わかりやすい文章とは、「簡潔な表現」「論理的でわかりやすい構成」「読みやすい見た目」の3つの要素で構成されている、と私は考えています。
たとえば短くて簡潔な文章でも、順番(構成)がめちゃくちゃな文章だと、内容が理解しづらいですよね。
またわかりやすい文章でも、改行や行間がないと見た目の読みづらい文章になってしまいます。
この3つの要素を文章に取り入れることで、相手にとって読みやすく、わかりやすい文章に近づきます。
1.簡潔な表現になっているか?
文章は簡潔で短い表現にまとめることで、相手側も読みやすくなります。
小説などでは敢えて長い言い回しを使うこともありますが、ビジネスメールは「短文ですぐわかる文章」が好まれます。
長い文章は自分で読み直して、削れる箇所がないか考える癖をつけてみましょう。
2.論理的でわかりやすい構成か?
論理的な構成で文章を書くと情報の不足が少なく、相手に伝わりやすい文章になります。
論理的と言われると難しく感じる方もいるかもしれませんが、PREP法などの文章の型に当てはめていくと簡単です。
相手にわかりやすく伝えるための文章の型(フレームワーク)。プレゼンやビジネス文書でよく活用されている。
文章の型に沿って書くことで、「何を伝えたいのか」「なぜそう思うのか」「具体的なイメージがわからない」といった読む側に残る疑問が少なくなり、結果としてメールでのやり取りも最小限で済みます。
PREP法を用いた文章の書き方は、後ほど「わかりやすい文章の書き方4ステップ」にて紹介します。
3.読みやすい見た目になっているか?
「見た目が読みやすい文章か」も、わかりやすい文章に直結します。
行間隔や文字間隔を調整したり、箇条書きで情報を整理したりすると、読みやすさが断然に違いますよね。
1.文章が読みやすいか(行間隔や文字間隔など)
2.情報が整理されているか(箇条書きや番号順など)
この2つの視点で、自分の文章を見返してみると、改善できる部分が見つかりやすいです。
相手の読みやすさも意識して書くことで、読み手に伝わりやすい文章になります。
わかりやすい文章の書き方4ステップ
ここからはPREP法をもとに、わかりやすい文章の書き方について4ステップで解説します。
文章を書き慣れていない方は、まずは伝えたいことを全て書き出してからステップ1を行うと情報が整理しやすいのでおすすめです。
今回は、以下の状況で依頼する「見積もり依頼メール」をPREP法で書いてみます。
<前提>
・株式会社〇〇から株式会社△△の製品の見積依頼があった
・12日の午前中までに見積もり提出する必要がある
<行動>
・株式会社△△に見積依頼をする必要がある
・時間に余裕をもちたいので、11日の15時までに見積もり回答が欲しい
1.伝えたい内容(結論)を最初に書く
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
お見積り依頼をさせて頂きたく、ご連絡いたしました。
結論を最初に伝えることで、相手が文章の全体像を把握しやすくなります。
メールやビジネス文書を作成する場合、件名やタイトルにも「何の用件なのか」は必ず分かるように記載しましょう。
2.伝えたい理由や根拠を書く
株式会社△△様が××プロジェクトのために、貴社の製品〇〇〇を検討しているとの連絡がございました。
結論の次は、結論にいたった理由や背景について記載しましょう。
今回の例文の場合であれば「株式会社△△様から見積依頼があった」ことが見積依頼(結論)の理由・背景となります。
理由や背景を伝えないと「なぜその結論なのか」が相手側に伝わりづらく、疑問が残る文章となってしまいます。
3.具体例や根拠を書く
お忙しいところ恐縮ですが、急ぎのため11日15時までにご回答頂けますでしょうか。
<依頼内容>
製品名:〇〇〇
数量:10
納期:2025年10月まで希望
結論に対して具体例や根拠を伝えることで、より読む側のイメージ=自分が伝えたいイメージが一致します。
今回の例文では、見積依頼(結論)に対して「見積依頼の内容」「回答期日」を具体例として記載しています。
4.最初に書いた結論につなげる
お手数ですが、見積もり回答をよろしくお願いいたします。
最後は「最初に伝えた結論」に戻り、文章全体をまとめます。
今すぐに使えるわかりやすい文章のコツ4選
わかりやすい文章を書くために、すぐに実践できるコツをまとめました。
具体例をもとに紹介していきます。
1.箇条書きや番号順で、情報を整理する
同じカテゴリのものや手順について伝える場合は、箇条書きや番号順にまとめると情報が整理されて、わかりやすい文章になります。
箇条書きと番号順でどちらにすればいいか迷う場合は、以下を参考にしてみてください。
箇条書きを使う場合の具体例
・持ち物やレシピの材料など、同じカテゴリを並べる時
・文章が長くなりそうな時
番号順を使う場合の具体例
・順番通りに行うべき手順
・相手に伝えたい用件が複数ある時
2.積極的に数字を使う
文章の内容を数値化できる場合は、積極的に数字を使うことで、より具体的でわかりやすい文章になります。
たとえば「できるだけ」という言葉は人によって優先順位が異なるため、「11日の午前中まで」と記載することによって、相手側の優先順位も決まります。
また具体的に書くことで、無駄なコミュニケーションのやり取りやミスコミュニケーションの削減にもつながります。
3.専門用語や難しい表現を避ける
相手の知識レベルを想像し、場合によっては専門用語や難しい表現を避けましょう。
通じないかもしれない専門用語は、使用を避けるか補足説明をいれると、読む側にとって親切な文章になります。
4.図やイメージで表せるか考える
書いた文章に対して、図やイメージで表せるかも考えてみてください。
多少手間が掛かってしまうかもしれませんが、文章だとイメージが伝わりづらい内容もあるため、文章だけで完結しようとしないことが重要です。
相手に伝えるという目的のために、文章や図、イラストや動画という手段があるのを忘れないようにしましょう。
【すぐに実践できる】わかりやすい文章のチェックリストPDF
わかりやすい文章のチェックリストを作りましたので、文章作成時にぜひ活用してみてください!
また自分用にアレンジして、オリジナルのチェックリストを作ることで、さらに使いやすくなると思います。
「こんな項目があった方がいい」など、お気軽にコメント頂けると幸いです。
チェックリストは随時更新する予定です!
わかりやすい文章は意識することで書けるようになる!
わかりやすい文章は、文章の型を利用したり、コツを意識したりすることで、誰でも書けるようになります。
まずは記事内で配布しているチェックリストで、自分の文章の振り返りに活用してみてください。
本記事内で紹介した内容を実践すれば、文章作成が今より少し楽になるはずですので、ぜひ普段の業務に取り入れてみてください!
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